こんにちは。時計修理専門店シエンの山口です。
手巻きデイトナの紹介をしてきましたが、本日はその中でも希少モデル!エキゾチックダイヤル(ポールニューマンモデル)を紹介していきます。
デイトナの登場とともに生産され、1970年代に姿を消したエキゾチックダイヤル!つまり手巻きのデイトナの型番には全てこのダイヤルが存在しています。
特徴は、『文字盤の外周にあるサークル』、『インダイヤルの数字の書体』、『インダイヤルの四角いポイント』があげられる。インパクトある文字盤ではあったが、奇抜さゆえに一般うけしなかったのか、1970年代で生産が終了している。
そのため、アンティーク市場では数が少ないので、今では注目度、人気が非常に高いので、恐ろしい金額で取引されています。
エキゾチックダイヤルの名前は、正式名称ではなく、俗称です。
名前の由来は、文字盤の雰囲気がどことなくエキゾチック(異国情緒あふれる)であるから、またはエキゾチックカー(スーパーカーのこと)のメーターから連想されているという説がありますが、真相は明らかではありません。
また、俳優ポール・ニューマンが愛用したことから、『ポール・ニューマンモデル』とも呼ばれています。
レーサーとしても知られるアメリカの俳優ポール・ニューマン
エキゾチックダイヤルには謎が多く、資料不足で実証は難しいですがいろいろな見解があります。
●クロノグラフ針は正三角形が正しい?
クロノグラフ秒針の先端にある三角形は、文字盤の色によっても異なってきますが、形状もモデルによって異なっています。一般的な説(あくまで私の知識ですが)では、正三角形の形だという説が多いですね。
ただ購入後、修理等でクロノグラフ針が二等辺三角形の針に交換されている可能性もあります。
●赤いサークルの目盛は赤と白どっちが正しい?
一説によると、デイトナの初期モデル、Ref.6239やRef.6241などは赤色のサークルが多くみられるとのことで、後期モデルのRef.6263やRef.6265になると、白色のサークルが多いとされています。
徐々に赤色から白色に変わったと思われるのですが、初期モデルの中に白色のサークルが存在したり、逆の後期モデルで赤色のサークルモデルが存在したり様々です。
謎が多いので、解明するのは困難ですが今後もいろいろな角度から考察していきたいですね!