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腕時計をオーバーホールに出す頻度は?オーバーホールにかかる期間も合わせて解説

機械式時計にしろ、クオーツ式時計にしろ、腕時計は精密機械です。そのため、長く使い続けるためには日常のケアや定期的なオーバーホールが欠かせません。
腕時計の仕組みをしっかりと理解した上で、日常のケアを怠らず、オーバーホールを定期的に実施することによって、腕時計の性能を長持ちさせることができます。
ということで本記事では、
■オーバーホールの基本について
■腕時計をオーバーホールに出す頻度はどのくらいが良いのか?
■オーバーホールにはどれくらいの期間がかかるのか?
これらについて初心者にもわかりやすく解説していきたいと思います。
もちろん、オーバーホールに出すべき適切な頻度や期間は時計の種類やブランドによって異なってきます。一概にこれ!という正解はありません。
だからこそ、本記事の内容はあくまで参考程度に留めていただき、普段からご自身で日常のケアをするとともに、仮に使用頻度が低くとも定期的なオーバーホールを心がけるようにしてください。それがあなたの大切な腕時計を長持ちさせる秘訣です。
この記事では、以下のことについて解説しています。

オーバーホールとは?
オーバーホールとは、時計のすべての部品を分解、洗浄し、組立、注油、調整、実測、検品までを一連に実施する工程のことです。
ロレックスやオメガのような機械式時計であれば、毎日時を刻んでいると必ずどこかしらの部品が摩耗し、油が劣化、酸化していきます。
機械式時計の内部には何種類もの油が使用されているので、油が劣化、酸化した状態で時計を使い続けると、時計の精度は狂い、最終的には動かなくなってしまうことすらありうるのです。
そうならないために、部品の洗浄や注油、調整や実測など、時計の定期的なメンテナンスを行うことを「オーバーホール」と言います。
時計のオーバーホールは、自動車に例えるならオイル交換、人間に例えるなら健康診断をイメージしていただければわかりやすいかもしれません。
一方、クオーツ式時計ならばオーバーホールが不要かというとそういうわけでもありません。
「歯車で針を動かしている」という構造自体はクオーツ式時計も機械式時計も同じなので、部品自体は磨耗しますし、部品と部品の間の潤滑油も劣化していきます。そのため、クオーツ式時計であっても定期的なオーバーホールは必要となります。
腕時計をオーバーホールに出す頻度は?どれくらいしなくていいの?
オーバーホールに出すべき頻度は時計の種類やブランドによって、多少違いがあります。
腕時計をオーバーホールに出すべき頻度について、機械式時計とクオーツ式時計に大きく分けて解説していきます。
機械式時計をオーバーホールに出す目安は、3〜4年に1回程度
機械式時計には、メーカーが推奨するオーバーホールの時期や期間がありますので、基本的にはそれに従っていただければと思います。
一般的には、機械式時計をオーバーホールに出す目安は3〜4年に1回程度と言われています。仮に使用頻度が低かったとしても、3〜4年に1回程度はオーバーホールに出すようにしましょう。
ただし、機械式時計は動かさずに放置していると、油が凝固して劣化するスピードが早まります。
あまり使用していなかったり、プレゼントとして受け取ったままそのまま放置しているような場合では、期間の目安にこだわらずに早めにオーバーホールに出すようにしましょう。
また、直射日光の状態で強い日差しを浴び続ける状態も良くありません。強い日差しを浴び続けると、紫外線によって文字盤が変色することが考えられますし、高温によって内部の機械油が劣化する可能性もあります。
このように、機械式時計は高温や低温などの劣悪な環境に弱い性質がありますので、時計を車の中に放置しがちな人などは早めにオーバーホールに出した方が良いでしょう。
さらに言えば、機械式時計は磁気や多湿、衝撃にも弱いです。パソコンの近くや台所など、磁気の近くや高温多湿の場所に置くのも危険です。腕時計を地面に落下させてしまうのも良くないです
機械式時計は特にデリケートな精密機械ですので、上記に心当たりのある人は購入時期に関わらず早めのオーバーホールを検討した方が良いかもしれません。
クオーツ式時計をオーバーホールに出す目安は、5〜7年に1回程度
一般的には、クオーツ式時計をオーバーホールに出す目安は5〜7年に1回程度と言われています。仮に使用頻度が低かったとしても、5〜7年に1回程度はオーバーホールに出すようにしましょう。
クオーツ式時計ならばオーバーホールが不要と言われることもありますが、そんなことはありません。
クオーツ式時計であっても、油の劣化や部品の磨耗を防ぐために定期的なオーバーホールは必要です。ただし、その頻度は機械式時計よりは低く、5〜7年程度を目安に考えると良いでしょう。
ちなみに、クオーツ式時計の場合も機械式時計と同様に、動かさずに放置することは良くありません。
放置すると油が劣化しやすくなり、そうすると歯車も動きにくくなり、電池の消耗も激しくなります。
場合によっては、部品の磨耗や油の劣化よりも電池の寿命の方が短くなるケースもありますので、機械式時計と同様に、使わずに放置しているのであれば早めにオーバーホールに出すようにしてください。
最悪のケースですと、電池から漏れた電解液が時計本体にダメージを与え、時計が使い物にならなくなってしまう場合もあります。心当たりのある方は、早めの対応を検討してみてください。
腕時計のオーバーホールにかかる期間は?
時計のオーバーホールにかかる期間は、メーカーに依頼した場合は約1.2カ月程度が相場です。もちろん、それは時計のブランドや、機械式時計なのかクオーツ式時計なのか、種類によっても異なってきます。
ロレックスを例に挙げると、メーカーの標準修理価格と納期は大体次のようになります。
ブランド名 | 種類 | メーカー 標準修理価格 |
メーカー納期 |
---|---|---|---|
![]() |
手巻き | 47,300 | 約1.2ヶ月~ |
自動巻き(カレンダーなし) | 47,300 | ||
自動巻き(カレンダーあり) | 48,400 | ||
GMT・ダイバーモデル | 49,500 | ||
デイデイト | 60,500 | ||
コスモグラフ デイトナ | 66,000 |
メーカーに直接依頼した場合、納期はそこまで変わらないまでも、種類によって料金が変わってくるということになりますね。
もちろんこれはあくまで一例でして、時計のブランドやコンディションによってかかる日数は変わってきます。あくまで目安と思っていただければ幸いです。
ちなみに、弊社ではメーカーの納期が約1.2ヶ月のところを、約3週間ほどで対応させていただいております。
新品仕上げと呼ばれる高い技術の磨きもご用意しており、購入当時のような綺麗な状態に仕上げさせていただいております。
万が一の不具合も責任をもって対応させていただきますし、弊社でも時計修理完了後、1年間の保証をお付けしておりますのでご安心下さい。正規店よりもリーズナブルに、短納期のオーバーホールをお約束いたします。
弊社にオーバーホールを依頼する場合の詳細については、こちらのページをご覧ください。
まとめ
時計をオーバーホールに出す適切な頻度と、オーバーホールにかかる期間について見てきましたが、いかがだったでしょうか?
基本的には、機械式時計であれば3〜4年程度、クオーツ式時計であれば5〜7年程度を目安にオーバーホールに出すことを検討してみてください。
もちろん、オーバーホールだけでなく、日常のケアも非常に重要です。高温多湿や低温な場所や、磁気や直射日光の当たる場所は避け、安定した場所で保管するようにしましょう。
また、油を劣化させないため、定期的に時計を身につけることも非常に重要です。定期的に時計を身につけて時計を動かすことで油の粘度は維持され、時計の寿命も長くなります。
日常のケアに気を配り、できるだけ早い段階で定期メンテナンスをすること、それこそがあなたの大切な時計を長持ちさせる秘訣なのです。
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